あこがれ

 

「私は一体何がしたかったのかしら?」

仕事がいわゆる夏休みに入り、時間ができて少し物思いに耽る余裕ができた。そんな余裕にじわじわと侵食してくる思い。

 

前回のブログから丸1年が経っていた。この1年、周囲はもちろん、自分の立ち位置も、情勢までもが大きく変わってしまった。仕事については、臨時職員の立場から期限付きに変わり、給料が格段に増えた分、仕事量と責任もそれに比例して増えた。時に自分の要領の悪さに辟易しながらも、周りの方々に支えられてなんとか5ヶ月を乗り切った。まだ経験していない類の作業があるのでどんなハプニングが起こるのか今から不安があるのも事実だが、今のところ続けていけそうな手応えは僅かだけれど、ある。

 

結局、「資格は荷物にならない」を体現してしまった形だ。「感性を生かせる仕事がしたい」という淡い希望を抱き続けていたが、クリエイティビティとか、飛び抜けたセンスも持ち合わせていないことを思い知った私は、学歴で身に付けたものに頼るしかなかった。この土地で、身一つで生活を成り立たせるにはその方法しかない、という思いで下した決断。

 

ちなみに、この文章に着手してからも既に1ヶ月が経過した。なんという横着。

 

その間に経験したことのない仕事のみならず、経験したことのない困難までもやり過ごすことに。ここ数年、多忙から全力で逃げる代わりに仕事人としての成長と金銭的余裕は全く無い日々を送ってきた自分にとっては、近年まれに見る濃密な1ヶ月間であった。

 

胸を張って「社会人」になれる日もそう遠くはないのかもしれない。

しかし、「文化人」の日々からはしばらく遠のくような気がしている。

 

でも今は、いつか来るかもしれない文化的に充実した日々のために、確固たる貯蓄を形成するしかない。そう割り切って、しばらくこの道を進む。

 

辛い経験を積み重ねながら。

気心知れた仲間たちと酒を酌み交わしながら…。